白馬2005
赤色 登山ルート
青色 滑走ルート
6時00分 猿倉
7時00分 白馬尻
10時40分 ねぶか平
12時30分 村営頂上宿舎
13時30分 白馬山荘
14時40分 白馬岳ピーク
15時10分 滑走開始
16時35分 滑走終了
17時20分 猿倉
去年死ぬかと思った場所へリベンジしにきた。
去年は6月下旬というちょっと時期外れに来たから失敗したみたいなので、
今回は5月中旬に1ヶ月早めに行動。
楽しむためには、しっかりした情報をゲットしようということで猿倉荘に電話して現在の状況を確認した。
”えー、現在の積雪情報、雪質等を教えて頂けませんか?”
”はいはい。現在は猿倉と白馬尻の中間辺りまで雪が残っており、表面はまだスプーンカットにはなっていないですよ。”
”おまけに3日ほど前に頂上で50cmの積雪があり、雪の状態はいいみたいです。”
”おぉ〜!そりゃ楽しみですわ!”
”気をつけてお越しくださいませ”
夜中の1時に出発して、19号を高速がわりにぶっ飛ばす。
いまだ雪をたくさん抱いた白馬連山が朝日に照らされて尋常じゃないくらい綺麗です。
白馬のコンビニで本日の朝食と昼食を購入して
約4時間にて白馬岳へのベースとなる猿倉(標高1250m)に到着。
朝飯食ってちょっくら休憩したら、準備して猿倉を出発!
しばらく歩くと、雪です。
しかもかなりの。
さすが白馬です。
前回は白馬尻まで雪は無かったのに、えらい差!
雪の中を歩いて行って視界が広がってきたら、
そこは大雪渓の始まり白馬尻(標高1550m)。
”確かここって小屋があったよなあ。”
積雪期は埋もれているのかな?
それとも結構でかかったけどあの小屋って組み立て式?
さて大雪渓の表層を見ると、なんだかスプーンカットっぽく見えるんだけど......。(?_?)
去年の記憶あんまりないし、”まっ、こんなもんでしょ”ってな感じ。
今日も去年同様暑いさなかを重いボードを背負って登って行く。
あまりの暑さに汗が大量に出て、それが目に染みて痛いんだなこれが。
頭にタオルかバンダナは必須やね。
大雪渓が終わり小雪渓に入ると坂道は突然急になる。
きつい所では角度は45度はあります。
そこをみんなが歩いてできた足跡状の階段みたいな所を一歩一歩踏みしめて登る。
正直後ろ振り返るのに勇気がいるくらいの場所です。
高所恐怖症の人は絶対に無理やね。(>_<)
文字通り一歩踏み外せば滑落。しかも、後ろを歩いてきている人達を巻き込んで.....。
そんな所がしばらく続くので、疲れていても休むこともできやしない。
先に登ってしばらく待っていると、
”おっ、来た来た。”
開口一番、”これ以上こんな場所恐ろしくて歩けん!”
汗をこれでもかっていうぐらいかいていて、
心身ともに疲れたぞ!っていう雰囲気のオーラをまとっているのが手にとるほど良くわかる。
よく登ったよ。ゆっくり休んで行こうぜ。
しんちゃんはその場でいびきをかいて寝てしまった。
充分休憩をとってからスタート。残りは3分の1ないはずだ。
ここいらで、猿倉を8時過ぎに出たっていう人にあった。
おいおい、2時間以上のアドバンテージがすでにパアかよ。
予想するにこの人、俺達が頂上着く1時間前には着くだろうから、
計3時間は俺達はスローペースということになる。
誰も抜いた記憶ねえから、俺達が最長時間の目安としてもらって間違いないと思う。
やがて村営頂上山荘(標高2730m)に到着。
ここでも一服。
ここで、雪解け水が出ていて、飲んでいる人がいたから、聞いてみた。
”ここの水飲めるんっすかあ?”
”大丈夫、大丈夫(笑顔)”
”でも、上の白馬山荘のトイレとかの水どうしてるんですかねえ?”
”大丈夫、大丈夫(笑顔)”
”大丈夫かなあ?”
”大丈夫、大丈夫(笑顔)”
まあ、もう1本ペットボトル持ってきてるし、水も奇麗に見えたので
飲み干してカラッポになったペットボトルに補給しておくか。
でも、こんな山で腹痛になったら超危険なので、すぐに飲むのは控えておいた。
それから40分後に頂上直下の白馬山荘(標高2832m)到着!
滅茶苦茶絶景! 我圧倒呆然!\(^O^)/
独立峰である御岳や乗鞍と比べると遥かに素晴らしい景色。
(御岳や乗鞍ももちろん絶景ですけどね)
日本離れしてます。
ここで祝杯。
アルコールなしでは生きられないしんちゃんは持ってきたビールを雪で冷やして、
”クゥ〜、たまんねえ〜!”(^O^)=3
この暖かさに絶景の中でのビール。
普段飲まない俺も美味しくみえるのだった。
1本で物足りない奴はさらに白馬山荘(4月下旬よりオープン中)にて1本購入。
なんと350mlが600円だって!
ちなみにカップラーメンが400円!
カップラーメンだぜ。
物価が異常に高すぎるよ。
さて遅めの昼飯を済ませて、いよいよ頂上制覇じゃ。
ここからは15分程。頂上までは雪がほとんど無いので、ボードはここにデポしていく。
14時40分頂上(標高2932m)到着。
猿倉を出て実に8時間40分後!俺達時間かかり過ぎ。
まっ、途中のランチタイムいれてだけどね。
頂上の裏側は90度の絶壁!
吸い込まれそうになりそうだ。
若干曇り始めてきたかな?山の天気は変わりやすいから、
さっさと山荘に戻って滑り始めようか。
滑走開始場所は白馬山荘すぐそば。
スキー場にあるような斜面なので、
ドロップインってな感じじゃないのがちょっと寂しい。
雪質は快適ザラメ状態で非常に滑りやすい。
広々とした斜面にアドレナリンが放出!
やがて、登りに苦労していた斜面にきた。
登る時に後ろが怖くて見れないぐらいの急斜面だったが、
この雪質にボードを履いたら最高の条件に早変わり。
スキー場じゃ絶対にお目にかかれない様な急斜面。
ワクワクしてくるぞ。
”なかなか面白そうな斜面じゃん”って、あつしと話してたら、
しんちゃんが俺にこう言ってきた。
”こんな所滑れる訳ないやん!!!!”
”大丈夫、大丈夫、最高じゃん、ぎゃはははははっ!”
”まじ、あかんって!!!!”
長年のつきあいである。
ゴーグルをして目の表情が見えないにもかかわらず、
冗談が絶対に通じない、テンパッテいるのがわかる。
”怖かったら横滑りしてきゃあ”
”あかん!立てん!立つとずり落ちて滑落する!”
結局、ケツで横滑りという前代未聞の滑り?で降りていった。
かくいう俺も奇麗なターンは決めれなかった。
あつしはかっこええなあ。
標高が下がれば下がる程、表層が変化し、ガタガタの斜面になってきた。
足にきます。
今回は前回より雪が残っているので、白馬尻からさらに滑り降りていく。
ただし、表層はさらに悪くなり、
もはやボードで滑るような場所では無く、楽しむどころじゃない。
ここいらまで来ると、歩くよりかは楽だから滑るかってな感じかな。
やがてダムらしき場所に到達して本日の滑走終了である。
ここから、道に戻るのが苦労した。
もう猿倉は近いからトイレも近い。もしものことがあっても大丈夫。
のどがカラカラだし、
頂上山荘にて採ってきた湧き水を腹痛覚悟で500ml一気に飲み干した。
”かぁ〜!うめえぇ〜!”
これならもっと冷えてるときに飲みゃよかった。
30分程歩いて猿倉に帰ってきた。
興奮していて分からなかったが、ずっとTシャツで登ってたから、
メッチャ日焼けしてて痛いのなんのって。
日焼け止めはちゃんと塗りましょう!
松本で晩飯食って帰ってきたら夜の12時近く。
昨日の朝から起きっぱなしで42時間!俺ってタフです。